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スターウォーズ フォースの覚醒のネタバレ考察!物語論で読むとⅧ、Ⅸも予想できる?

スターウォーズ フォースの覚醒のネタバレ考察!物語論で読むとⅧ、Ⅸも予想できる?

先日地元に帰って久しぶりに友達と会うことになり、スターウォーズⅦ(フォースの覚醒)を見に行きました。

戦闘シーンや新しいメカが登場するシーンは最新のCG技術を使いとても派手で見ていてスクリーンに引き込まれてしまいました。一方でハリソンフォード演じるハンソロやレイア姫等々、懐かしい方々にもお会いできたので、映画自体とても楽しめました。

ただ、ストーリーに関していえば、

「どこかで見たことがあるなあ」

・・・・と思って記憶をさかのぼってみると、エピソードⅣに似ているんですよね。

友人も、

「エピソードⅣと同じだね」

と。

さすがに同じとまでは言いませんが、やはり似た部分はかなりあったのは確かです。

どうしてそんなことになったかというと、ストーリーの作り方が同じなんじゃないかと思ってしまいます。今回のエピソードⅦの監督は、J・J・エイブラムスでジョージルーカスではありません。

が、ルーカスフィルムが作っている以上、初代監督の影響は振り払えないのかと思います。例え、ルーカスフィルムがディズニーに買収されたとしても!

先ほどから似ている似ていると言っていますが、

「じゃあどこらへんが似ているのよ」

と言われるかもしれません。もちろん細かいところだとたくさんあります。

難を逃れたドロイドが主人公の元にやってきて主人公が物語に巻き込まれるくだりや、反乱軍が星を破壊するシーン、などなど。

ただ、今回はストーリー上の類似点についての考察なので、反乱軍がデススターを破壊する”シーン”は置いておくことにします。

反乱軍や帝国軍とはまったく無縁の主人公が戦争に巻き込まれるといった”くだり”について考察していきたいと思います。

そのためには、ジョージルーカス監督が、どのようにして初期スターウォーズのシナリオを書いたかを考察する必要があります。

ジョージルーカスはどのようにシナリオを書いたか

スターウォーズの監督・ジョージルーカスはスターウォーズに禅などの東洋的な考え方を取り込んだ話は有名ですよね。

ジェダイの騎士が修行するシーンでは瞑想したり、自然の力を感じたりと、東洋的な思想が持ち込まれています。一説にはジェダイの騎士の”ジェダイ”は時代なんではないかということもまことしやかにささやかれています。

ただ一方で、スターウォーズの脚本を書くときに、監督のジョージルーカスが神話学者のジョセフキャンベルにアドバイスをもらったという話はあまり知られていません。知っているという人の中でも、ジョセフキャンベルがどういう人で、彼がどのような研究をしていたかまでは知っている人は少数です。

ジョセフキャンベルという人はアメリカの神話学者で、比較神話学や比較宗教学の分野でとても有名な人です。彼が何をしたかを語るには、とても1記事では書けませんし、私もそれほど詳しいわけではないので語れません。

ただ、ジョージルーカスにアドバイスをして、ジョージルーカスはそのアドバイスを元にスターウォーズのシナリオを書きました。

どんなアドバイスをしたか一言で言うと、

神話を基にスターウォーズのシナリオ作りを手伝った

ジョセフキャンベルは古今東西の神話を集めて、神話に共通の構造があることに気付きました。神話というのは昔話のことですね。ギリシャ神話のオイディプス王だったり、ドイツのジークフリートや日本でいうと蛭子神話が有名です。

そして集めた神話から共通の構造や展開を抽出してつなぎ合わせることで、1つの”単一神話”を作り上げました。

作った単一神話を基にスターウォーズのシナリオ作りをアドバイスしたら、大当たりして、以降40年近くもファンから支持を受ける作品が出来上がりました。

なぜスターウォーズがこれほどまでヒットしたのでしょうか?

もちろんその当時の最先端技術を利用したCG映像や豪華なキャストも大きな理由ですが、脚本にもその魅力が隠されていると思います。

主人公がわかりやすい”悪”を倒し、そして自分も成長する物語は、いつの時代でも求められます。

今回はシナリオの観点から、ジョセフキャンベルが提唱した”単一神話論”がどのような形でスタウォーズエピソードⅦの中に取り入れられているか見ていきたいと思います。

・・・と言っても、

じゃあ具体的に単一神話論ってなに??

と疑問に感じると思います。なのでまずはジョセフキャンベルが提唱した”単一神話論”をスタウォーズエピソードⅣ~Ⅵに沿って紹介します。

単一神話論とは

スタウォーズのストーリーと照らし合わせる前に、まずは単一神話論をご紹介します。古今東西の神話の目的は、主人公が大人になる過程を描くことが目的です。もしくは主人公が成長を描くことが目的だと言ってもいいかもしれません。

そして物語は3つのパートから構成されるとキャンベルは唱えます。出立、イニシエーション、帰還の3つです。

主人公は成長するために出立し、旅先で試練を与えられ成長し(イニシエーション)、元の場所に帰ってきます。

指輪物語はこの最たる例ですね。”行って帰る”が物語の基本と言われたりもします。

  • 出立
  • イニシエーション
  • 帰還

そして、3つの各パートごとにそれぞれさらに細分化されます。スターウォーズエピソードⅣ~Ⅵに照らし合わせながら見ていきましょう。

出立

出立と呼ばれるプロセスは、主人公がそれまで過ごしていた日常から非日常へ旅立ちます。ルークスカイウォーカーがおばさん達の元から離れて旅立つくだりですね。

エピソードⅦでは、レイがガラクタ集めの仕事(日常)を捨てて、レジスタンスとして戦う決意をするくだりですね。

出立は、5つのパートに分けられます。

  1. 冒険への召命
  2. 召命の辞退
  3. 超自然的なるものの援助
  4. 最初の境界の越境
  5. 鯨の胎内

1.冒険への召命

この時点では、主人公はまだ幼年期です。ルークがまだおじさんの元で働いている段階です。そんな主人公の元に、幼年期の終わりを告げるものが現れます。

エピソードⅥの場合は、R2-D2のメッセージです。正確に言うと、レイナ姫からの救援メッセージですね。

2.召命の辞退

召命が来たからと言っていきなり主人公は旅に出ません。旅に出るとは、日常から離れるということです。誰でも住み慣れた環境から離れることはためらいや恐怖があります。もしくは、周囲の反対によって旅立ちを阻止される場合もあります。

ルークの場合は、後者です。というのは、積極的な主人公の場合、召命に積極的に主人公が応えて旅立とうとします。

そんな時は周囲の反対(ルークのおばさん、おじさんの反対)を召命の辞退とします。

3.超自然的なものの援助

召命を辞退した主人公ですが、結局は自分の力に目覚めるなどして冒険をする決心をします。そのきっかけとなるのが、主人公にしかない特別なアイテムだったり、力だったりします。またその力を主人公に与える人物のことを、キャンベルは賢者と呼びます。

スターウォーズで言うところの、オビワンがルークにフォースや剣を与えるシーンですね。

フォースによって、主人公は特別な存在であることがわかります。

4.最初の境界の越境

出発を決心した主人公は、いよいよ旅立ちます。旅立つ先は日常と異なる非日常の世界です。日常と非日常の境界をはっきり意識させるために、境界を超えるシーンが描かれます。

もしくは境界を超えるために場合によっては、課題をクリアしたり、敵と戦うこともあります。

ハンソロのミレニアムファルコン号に乗って星を出発するまでに、一もんちゃくありますよね。

5.鯨の胎内

主人公は今までの自分から、冒険を決意した自分に生まれ変わります。生まれ変わるというと少し大げさに聞こえますが、物語やドラマではそのように変化を大げさに描いた方が見ている人に伝わります。

ここではキャンベルが言うには、”鯨の胎内”という象徴的な場所に入り、主人公は生まれ変わります。一度死んで再生すると言ってもいいかもしれません。一度死ぬと言うのは、もちろん冒険への旅立ちを拒否して”日常”にしがみついていた頃の主人公のことです。

イニシエーション

日常と決別し、冒険へ旅立つ(大人へのイニシエーション)ことを決めた主人公ですが、もちろん一筋縄にはいきません。

イニシエーションの過程では、主人公が大人になるためにしないといけないことがあります。イニシエーションの過程は6つに分かれます。

  1. 試練への道
  2. 女神との遭遇
  3. 誘惑者としての女性
  4. 父親との一体化
  5. 神格化
  6. 終局の報酬

この中で一番の見せ場は何といっても父親との一体化です。マンガで言うところのラスボスとの対決ですね。そのほかの場面も今のRPGやアニメ、映画に通じるところがあるので目が離せません。

それでは一つずつ見てきましょう。

試練への道

冒険へ旅立つ主人公を待っているのは試練への道です。主人公が大人になるための成長シーンですね。ジョジョで言えばミサミサとの特訓だったり、次々と現れる中ボス的キャラとの対決だったりします。

また師匠(賢者や贈与者)と出会って何かアイテムをもらったり、助言をもらったりするのもこのくだりではあります。

スターウォーズでは、ヨーダと修行するシーンがこのくだりに相当します。

女神との遭遇

試練への道を通って主人公が成長したかを確かめるシーンです。女性に認められることが、主人公が成長した証であり、同時に主人公を主人公たらしめることでもあります。

異性から認められて初めて一人前になるというのは、今でも通用する考え方ですよね。

スターウォーズではこの異性の女神役はレイア姫が担うはずですが、レイア姫とルークは兄妹です。なので、ルークの女神となる人物は出てきません。

その代りハンソロとレイア姫とのラブロマンスを入れているわけです。実際、ハンソロは何度もレイアを誘っていて、最初は断れますが、最後にレイアから認められます。

誘惑者としての女性

誘惑者としての女性は、キャンベルに言わせると、母性の負の側面です。子供に成長してもらいたいけど、子供から離れたくないという感情です。

まだ母親から完全に独立出来ていない主人公を誘惑する存在です。主人公の依存心が強いと誘惑されてしまいます。

ここも主人公の成長を確認する場面の1つでしょう。

父親との一体化

成長した主人公はラスボスと対峙します。映画やマンガのクライマックスですね。ラスボスは一般的に主人公の父親、もしくは象徴的な父親であることが多いです。

物語が主人公の成長を描くものだとすると、ここで描かれる父親(ラスボス)は主人公とは正反対に成長した人になります。

主人公の成長が正だとすると、負の方向に成長したことになります。

ダースベーダ―はルークの父親で、ルークとは負の方向に成長してしまったわけです。だから最後に戦うことになります。

ダースベーダ―と戦う理由は、なにも皇帝軍にいるからではなく、同じジェダイの血筋なのに、その力を悪い方向に使ったからです。ルークとは負の方向で自己実現してしまったから戦うことになったのです。

神格化

負の方向に成長した父親を倒した主人公は、晴れて完全な姿に変身します。変身というのは、ゲームやアニメの世界では文字通り主人公のコスチュームが変わったり、急激に筋肉が隆々になったりと外面的な変化を指すこともあります。ただ、多くの物語においては単に主人公が成長したことを意味します。

神格化というと大げさのように聞こえますが、「大人への一歩を踏み出した」と解釈しても良いでしょう。

父親の負の側面ばかりを見て、父親と血のつながりがある自分には呪われた血が流れていると落胆するシーンはよくあるかと思います。

その父親と対峙することで、自分が父親の負の面ばかりを見ていたことに気付きます。父親のことを理解した主人公は、呪われた血筋だと悩んでいた自分のことも受け入れられるようになります。

この一連の流れを父親との一体化と呼んでもいいかもしれません。

終局の報酬

昔話では、「宝者」やさらわれた王女を取り返すことが終局の報酬にあたります。現代の映画や物語では、物以外にも、精神的なことも終局の報酬に入ります。

ルークスカイウォーカーが父親のことを理解したことも、終局の報酬と言ってもいいかもしれません。

帰還

向こうの世界で成長し、ラスボスを倒した主人公はもとの”日常”へ帰ってきます。主人公が帰ってくる場所は、もといた場所ですが、主人公はもとの主人公ではなく、成長しています。

もとの変わらない”日常”と成長した後の主人公の対比に、冒険の余韻を感じます。また主人公の成長の証にもとなります。

映画『スタンドバイミー』では、旅から帰ってきた主人公の少年たちは、

「地元の町が小さくなって見えた」

と言っています。成長した主人公達と、少年たちがいた”日常”が鮮やかに対比されていますね。

この最後の終局は、6つのパートに分かれます。今回はスターウォーズエピソードⅦの考察なので、6つのパートについて詳しい紹介はまた今度にしようと思います。

それぞれのパートのタイトルだけ紹介しておくにとどめたいと思います。

  1. 帰還からの拒絶
  2. 呪的逃走
  3. 外界からの救出
  4. 帰路境界の越境
  5. 二つの世界の導師
  6. 生きる自由

物語論で読むスターウォーズ/フォースの覚醒

さて、大分前置きが長くなりましたが、いよいよスターウォーズ/フォースの覚醒を物語論で考察していきたいと思います。

今回はエピソードⅦということで、三部作の第一作目です。ということは、ジョセフキャンベルが『千の顔を持つ英雄』で紹介した第一部・出立に当たります。

なので、”出立”で登場する、

  1. 冒険への召命
  2. 召命の辞退
  3. 超自然的なるものの援助
  4. 最初の境界の越境
  5. 鯨の胎内

上に上げた場面が、『スタウォーズ/フォースの覚醒』の中の何に当たるのかを一つずつ見ていきたいと思います。

1.冒険への召命

幼年期を過ごしている主人公に、幼年期の終わりを告げる召命が来るシーンですね。主人公が冒険に巻き込まれるきっかけを描くくだりです。

このシーンは映画のはじまりの方で、BB-8というドロイドを主人公が助けるシーンですね。BB-8と行動をともにすることで、その後冒険に巻き込まれていきます。

2.召喚の辞退

主人公が冒険へ旅立つことをためらうシーンです。いきなり冒険と言われても主人公は拒否します。誰でも急な環境の変化は怖いですからね。

今まで通りガラクタ集めをしながら生まれ育った”ジャク―”で人を待っていたい気持ちが冒険への召喚を辞退させます。

今回のエピソードⅦの場合は、召喚の辞退がかなり長く続きました。ところどろで描かれますが、レイがカイロ・レンと戦う直前まで引き伸ばされます。

象徴的だったのは、ハンソロからライトサーベルを渡されたときに拒否するシーンでした。フィンからファースト・オーダーから逃げようと言われるのも召喚の辞退です。

そう考えると、今回は召喚の辞退を丁寧に描いた作品だと言えるかもしれませんね。

3.超自然的な力の援助

主人公が特別な存在であることがわかるシーンですね。主人公であることの証明です。このシーンも映画の中で何度か登場しますが、もっとも象徴的なシーンはレンとの決闘シーンです。

今までさんざんやられっぱなしだったレイが、雪に刺さったビームサーベルをフォースの力で手にれたシーンです。あれはかっこよかった!!

その他にも地下室でビームサーベルが入った箱を開けるシーンや、ファーストオーダーに捕えられた後、ストームトルーパー(白ヘル)に拘束を解かせるシーンも超自然的な力の援助かと。

ストームトルーパーに拘束を解かせたシーンが一番最初にフォースを使ったシーンなので、こちらの方がよりふさわしいかもしれません。

最初の境界の越境

今までの日常から非日常(冒険)へ旅立つ決心をした後のシーンです。主人公は日常と非日常の境界を越境します。

ミレニアムファルコン号に乗ってワープする下りが境界の越境に当たるかと思いますが、劇中に何度もそのシーンは出てきますよね。

最初に砂漠に放置してあったミレニアムファルコン号に乗って脱出するシーンから始まり、何度も登場します。

最初の境界の越境では、物理的に境界を越境する意味もありますが、同時に精神的な意味もあります。

幼年期と別れて、大人になる決意をするということです。

そう考えると、レンと戦った後に乗ったミレニアムファルコン号でのワープが最初の境界の越境になります。それまでは嫌々ながら、しょうがなくミレニアムファルコン号に乗らざるを得なかったレイが、自ら進んで乗ることになります。

そこにレイの決意が読み取れます。

鯨の胎内

レンとの戦いの後に乗ったミレニアムファルコン号が鯨の胎内にあたります。

まとめ

やや駆け足になってしまいましたが、スタウォーズエピソードⅦを物語論に沿って考察してきました。

こうやって眺めてみると、やはり物語論を援用して今回のエピソードⅦもシナリオを書いたんじゃないかと推測できます。その一方で、召喚の辞退が前作よりも長く描かれていたりと、違いも見て取れます。

エピソードⅧ、Ⅸがどのようなストーリーになるかはまだ発表されていないのでわかりませんが、おそらく続編もキャンベルの『千の顔をもつ英雄』に沿って作られるのではないかと予想できますね。

書いている人はこんな人

管理人
どうも、管理人です。

高校卒業まで東京で過ごし、大学から京都に来ました。京都や日本の魅力を伝えるブログにできれないいなと思っています。京都と就活記事とたまに政治経済を少々書いていきます。

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