日本語って難しいですよね。
特に和製英語にはよく悩まされます。最近悩んだ言葉は『シミュレーション』です。『シミュレーション』か『シミュレーション』なのかが気になってしまい記事に集中できません。
集中力がないのは元からでしょ・・・なんてツッコミは置いておいて、今回は『シミュレーション』と『シュミレーション』で正しいのはどっちなのか調べました。
目次
正しくはシミュレーション
いきなり結論からですが、【シミュレーション】と【シュミレーション】は正しいのはシミュレーションの方です。理由は英語のスペルと発音を確認すれば一目瞭然です。
シミュレーションの英語のつづりは、
Simuration
です。『シミュレーション』の『シ』にあたる発音は【si】にあたります。この【si】は英語の数字の6、『シックス』の『シ』と同じ発音です。
英語で数字の6を『シュックス』とは言いませんよね。なので、『シュミレーション』ではなく、正しくは『シミュレーション』で間違いないですね。
実際googleやyahooで検索してみると、『シミュレーション』が正しいことがわかります。
例えば、検索窓に『シミュレーション』と打ち込もうとすると・・・・
『シミュレーション』は出てきますが、『シュミレーション』は予測変換に出てきません。
それでは、『シュミレーション』と打とうとするとどでしょか・・・
打ち込もうとした『シュミレーション』よりも正しい『シミュレーション』の方が先に予測変換に現れます!!
やはり、検索でも『シミュレーション』を正しい言葉と認識しているようですね。
他にも、google翻訳で【simulation】の日本語訳を調べてみると・・・
『シュミ』の方ではなく、『シミュ』が表示されています。
googleでもシミュレーションを正しい日本語と考えているようです。正しいのは『シュミレーション』ではなく、『シミュレーション』だということがわかりましたが、なんとなく釈然としません。
なぜなら、実際には『シュミレーション』という発音もよく聞くし、むしろそっちの方が多いくらいです。
どうしてでしょうか??
意外と『シュミレーション』派が多いのはなぜ?
googleもyahooも正しいのは『シミュレーション』だと認めています。でも、実際に使われているのはどっちなのか調べてみると・・・・
なんと、『シミュレーション』も『シュミレーション』も同じくらい使われていることがわかります。
上はgoogleの検索でどちらを使った人が多いか調べているのですが、2006年では確かに『シミュレーション』派が勝っています。
しかし、そこから徐々に減ってきて、2013年頃に二つはほぼ同数になりました。そして2016年には、『しシュミレーション』が『シミュレーション』を上回る時もあります。
このように見てみると、徐々にシュミレーションが定着しつつあるかもしれません。
でも、なぜ正しいのは『シミュ』レーションなのに、『シュミ』レーションも定着しているのでしょうか。
理由は2つあります。
理由1:単純に言い易い
まず一番の理由は、単純に言い易い。ですよね。
『シュミ』レーションの方が発音しやすいように感じます。
理由2:みゅという発音はない
なんで『シュミ』レーションの方が言い易いのか考えるために、『シミュ』レーションと『シュミ』レーションを100回くらい言ってみました。
実際に言ってみるとわかるのですが、『シュミ』という発音が言い易いというよりも、『シミュ』が言いづらいんです。
どうやら『ミュ』という発音にヒントが隠されているようで、日本語の中で『ミュ』はほとんど出てこないそうです。
なんでも『ミュ』という発音が出てくるのは人の名前で【おおまみゅうだ】さんだけだそうです。
私の周りには【おおまみゅうだ】さんという方は残念ながらいません。もし小学校や中学校の友達に【おおまみゅうだ】さんがいたら、私も『ミュ』という発音がきれいに出来たんだと思いますが・・・
そうすればシミュレーションも違和感なく発音することが出来たと思います。
理由3:音位転換
『ミュ』の発音が馴れていないから言って『シミュレーション』から『シュミレーション』に変化するのはおかしいですよね。
『シミュ』が言いづらいなら、ただ小さい『ユ』を取って『シミレーション』になるはずです。
どうしてでしょうか。
この現象にはすでに名前がついていて、『音位変換』というそうです。音位変換の他の例として、『雰囲気』があります。
雰囲気は『ふんいき』が正しい読みですが、話すときに『ふいんき』と言っている人を見かけますよね。実際テレビでも『雰囲気』の正しい発音についての二択クイズを巡って白熱している光景が放送されていましたし、『ふいんき』と入力しても予測変換では『雰囲気』と表示されるのも事実です。
『ふんいき』が正しいと知っていても『ふいんき』と言っています。意識して『雰囲気』と正しく発音するのは比較的レアなようです。
他にも『新しい』はもともと『あらたしい』と読むのが正しかったり、音位が変換した日本語は探すと色々あるようです。
また日本語以外にも英語でも『音位変換』の例は見つかっているので、どうやら万国共通の現象のようです。
結局『シミュレーション』⁉『シュミレーション』⁉
『シミュレーション』が正しいけど、『シュミレーション』も同じくらい使われていることがわかりました。
こうなると、どっちを使えばいいのかわからなくなってしまいますよね。
ただ、現状ではシミュレーションが正しいということになっているので、
- 書くときは『シミュ』レーション
- 話すときは気にしない
というのがいいのではないでしょうか。
「雰囲気」ですが私を含めて家族知り合いの過半数も「ふんいき」と発音しますよ。
「ふいんき」は2ちゃんとかのネット上のいわゆるネタで使われる言葉です。
「ふいんき(なぜか変換できない)」までが本来の文だったと記憶してます。
それに釣られた人が「雰囲気ですよ」と指摘するまでがテンプレ。
話し言葉でふいんきなんて言うアイタタな人って本当にいるんでしょうか。
残念ですが、いるみたいですねえ
「雰囲気」って正しく読めてる?女性の約半数は「ふいんき」と勘違い!
https://sirabee.com/2015/10/28/56175/
> シミュレーションの英語のつづりは、
> Simuration
> です。
やっぱり、lとrの聞き分けのほうが難しいのでしょうか。
コメントありがとうございます。
たしかにlとrは日本語にない違いですよね。
部屋を仕切る壁は「パーテイション」ではなくて「パーティション」、野球の「チーム」ではなくて「ティーム」がより英語の発音に近いですよね。これらの言葉が最初に日本に入って来た頃、日本語に「ティ」という音はなかったのでおかしな発音が定着したらしいです(大正~昭和初期生まれにはいまだに「ティ」を発音できない人がいます!)。
ところで、今や多くのアナウンサーは「ティーム」と発音していますね。日本語は進化しているのです。
なのに、「シミュレーション」派が減っているとは驚きです。むしろ「シミュレーションではなくてスィミュレイションだよ」という人が出てきそうなものですが……
コメントありがとうございます。
アナウンサーの方が「ティーム」と発音されているのですか!?
時代の変化はすごいですねぇ
その昔、ファミコンウォーズというゲームのCMでシュミレーションを連呼していて
耳に残っている中年世代は多いと思う
CMの影響は大きいですよね!
コメントありがとうございます!