秋になると始まる、「インフルエンザワクチン」の接種。
インフルエンザの予防接種は、病院や地域ごとに値段がちがうのをご存知ですか?
今までに複数の病院で受けたことがある方は、 「あそこの病院は高かったけど、ここは安かった」 という経験をしたことがあることがあると思います。
また、大人が受ける予防接種は全国的に平均して3,000~4,000円ほどなのに対し、子どもが受けるワクチンは無料~7,000円までと幅広いんです。
何故、地域や病院、そして年齢ごとに値段に差が出てきてしまうのでしょうか? 今回は地域ごとの値段の平均と、値段のちがいの理由について、お伝えしていきます。
目次
ワクチン地域ごとの値段の平均は?

インフルエンザ予防接種の平均価格は、地域ごとに差があります。2014年の都道府県別の平均価格を紹介すると、、、、
- 宮城県 3043円(最高値)
- 北海道 2766円(最低値)
このように、300円近く差が出ています。 2014年~2015年に調査された、各都道府県別の平均価格の違いはこちらです。ちなみにこちらは、大人の一回目の価格。 公的助成なしの価格の平均となっていますので、ご注意ください。
北海道・東北地方
- 北海道 2,766円
- 青森県 2,845円
- 岩手県 2,904円
- 宮城県 3,043円
- 秋田県 2,804円
- 山形県 2,896円
- 福島県 2,989円
関東地方
- 茨城県 2,955円
- 栃木県 2,945円
- 群馬県 2,948円
- 埼玉県 3,017円
- 千葉県 2,953円
- 東京都 3,000円
- 神奈川県 2,959円
中部地方
- 新潟県 2,985円
- 富山県 2,828円
- 石川県 2,952円
- 福井県 2,938円
- 山梨県 2,959円
- 長野県 2,959円
- 岐阜県 2,890円
- 静岡県 2,911円
- 愛知県 2,842円
- 三重県 3,019円
近畿地方
- 滋賀県 2,942円
- 京都府 2,944円
- 大阪府 2,883円
- 兵庫県 2,989円
- 奈良県 2,832円
- 和歌山県 2,933円
中国・四国地方
- 鳥取県 2,856円
- 島根県 2,851円
- 岡山県 2,989円
- 広島県 2,875円
- 山口県 2,885円
- 徳島県 2,913円
- 香川県 2,840円
- 愛媛県 2,931円
- 高知県 2,778円
九州地方
- 福岡県 2,969円
- 佐賀県 2,917円
- 長崎県 3,038円
- 熊本県 3,023円
- 大分県 2,966円
- 宮崎県 2,891円
- 鹿児島県 3,008円
- 沖縄県 2,850円
こちらは2014年の平均価格になります。 増税もあり、値上がりしている病院・診療所もあるため、2015年~2016年の価格はこれよりも上がっていると考えられます。 また、2014年~2015年は価格は据え置いたものの、今年度からは… という病院・診療所もあります。
さらに今年からインフルエンザのワクチンの種類が変わります。その影響で値段は確実に上がっていますね….
何故、インフルエンザの予防接種は値段に差がでるの?
インフルエンザの予防接種は、大人はあまり変わらないものの、子どもでは大きな差が出てきます。 どうして予防接種の価格はこんなにも差が開いてしまうのでしょうか。またどうして、インフルエンザの予防接種は高いのでしょうか?
①インフルエンザの予防接種は、任意接種のため
インフルエンザは任意接種の予防接種。 つまり、「受けるかどうかは保護者の判断に任せますよ」という予防接種なんです。 (定期に指定されていないから罹患した時の危険度が少ない、というわけではありませんのでご注意を!)
国や自治体が接種を強く勧める定期接種とちがい、任意接種は保険が適用されません。そのため、接種が自己負担となり、定期接種よりも負担が大きくなってしまうのです。
②保険適用外のため、価格設定は各自に任されているため
インフルエンザのワクチンは、健康保険の適用外。
そして予防接種は、保険外診療となっています。 保険外診療の場合、各医院や診療所で価格の設定ができるのです。
中には、初診料の名目で追加費用を請求する医院・診療所も。 また逆に、来院経験がない方も来てくれるように、安く設定する診療所や、診療所と価格競争が起きないように、あえて高く設定している医院などがある場合も。
他にも、よその病院で受けてもらいたいということから高く設定する場合もあります。
各病院がどれくらいの価格で予防接種を行ってくれるのか、事前に問い合わせるなどして調べることをおすすめします。
③ちがうワクチンを使っている
インフルエンザのワクチンにもいろいろ種類があります。
中にはワクチンの防腐剤に水銀・チメロサールが含まれている場合もあり、これは海外では自閉症との関連があるのではという意見も。
日本国内では、子どもには水銀、チメロサールを使用していないワクチンを提供していることもあるのですが、どうしてもこうしたワクチンは価格が高くなってしまうのです。
とある口コミサイトでは、「安ければ良いわけではない」という声も。 ワクチンの種類が気になる方は、事前に問い合わせをしてみることをおすすめします。
④販売業者との価格交渉をがんばっている

安くするためには、安く仕入れることが重要ですよね。
「一人でも多く、インフルエンザのワクチンを受けてもらいたい」 「重症化してしまう子どもを減らしたい」 そういった思いから、なるべく安く予防接種を提供したいと考えている病院・診療所は多くあります。
インフルエンザのワクチンは任意接種となっていますが、小さい子どもや高齢の場合は、重症化するリスクも高くなってしまいます。 そうなってしまう前に、なるべく予防接種を受けるようにしたいですね。
まとめ
インフルエンザの予防接種は、子ども向けには無料や1,000円で行ってくれるところも。 こうした所には、 「もう削れないところまで削っている」 「実はすでに赤字」 なんていうこともあるそうです。私たち、受ける側にできることは、こうした病院の負担を少しでも軽くすること。
- 問診票はしっかり全部記入し、手間を取らせない。
- 予約していたのに突然キャンセルしない。
- 熱があるのに受けに行かない。
こうした時間のロスや、確保していたワクチンが無駄になることで、病院側には負担が増えてしまいます。 良心的な病院・診療所はたくさんあります。
探して利用するだけでなく、こちらもそういった病院・診療所に負担をかけないようにしたいですね。
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