日本人なら誰でも一度は使ったことのある言葉、「申し訳ありません」と「申し訳ございません」。
二つとも同じ意味ですが、微妙に語尾が違いますよね。
私自身、「申し訳ありません」も「申し訳ございません」のどちらも使ったことがありますが、使い分けとなるとさっぱりわかりません。
調べてみると、二つの違いは”丁寧さ”にあるようです。「こざいません」の方がより丁寧というわけですね。ただ一方で、「申し訳ございません」も「申し訳ありません」も間違いと主張する人もいるようなので、詳しく見ていく必要がありそうです。
一言で言うと違いは・・・

結論からお伝えすると、「申し訳ございません」と「申し訳ありません」の違いは”丁寧の度合い”です。「ございません」の方が単に「ありません」というより丁寧な表現ですよね。
とは言ってももちろん「あります」も「ございます」もどちらも丁寧な表現です。 「あります」の「ます」は丁寧の助動詞で、似たものに「です」があります。
一方で「ございます」は「ある」に対する丁寧語です。「ございます」の場合、「ある」を丁寧語に変えて、さらに語尾にも丁寧の助動詞「ます」を付けています。
したがって、「申し訳ございません」は「申し訳ありません」よりもさらに丁寧な表現になるわけですね。
少し具体例を見てみましょう。
「申しわけございません」の方が丁寧な表現ということなので、仕事でお客様にちょっとした迷惑をかけてしまった時や、上司に折り入ってお願いをする時は「申し訳ございません」を使うといいでしょう。
上司と話すときでもちょっとしたミスの時は「申し訳ありません」で大丈夫です。
また電話で最初の一言は、「お忙しいところ申し訳ありませんが、、」の方がスッキリしていいと思います。
「申し訳ございませんが、お力を貸していただけないでしょうか。」
別の部署へ電話をかけた時:
「お忙しいところ申し訳ありませんが、今度のプロジェクトの件で~」
いかがですか?
二つの違いや使い分けがイメージできたのではないでしょうか^^
ということで、
両者の違いがわかったので一件落着!!
・・・と言いたいところですが、 実は「申し訳ございません」も「申し訳ありません」も間違った日本語の使い方だという意見もあります。
私は長年、「申し訳ございません」を(愛用?笑)し続けてきただけに、この意見にはショックでした。 一体どういうことなのでしょうか。
実はどちらも間違いだった!?
一言で言うと、 「非分離不可算の法則」により、「申し訳ございません」も「申し訳ありません」も間違いになるそうです。
「ヒブンリノホウソク?????」とは一体なんじゃ・・・・って感じですよね。
「非分離不可算の法則」を初めて聞いたときに、頭の中に「?」が100個くらい浮かびました笑
ただ、わかってしまうと難しくありませんし、これから丁寧にご説明するので心配しないでくださいね。
要は、 「一つの言葉を分けたり、余分なものを付けたりしてはいけません」 というルールのことです。
そして今回の場合で考えると、「申し訳ない」が一つ言葉です。ということは「申し訳ない」の「ない」を「ございません」に変えて「申し訳ございません」にしてはいけないということですね。
うーーん・・・・・日本語って難しいですね^^:

しかも大きな問題が1つ残ります。
「申し訳ございません」が正しい日本語じゃないとすると、これからどんな言葉を使えばいいんだ! と思いますよね。
上司宛のメールで「申し訳ない」の一言で済ましたら間違いなく評価は落ちますよね。そこで「申し訳ない」の正しい丁寧表現を探してみたところ、「申し訳なく存じます」という言い方がありました。
- 「申し訳ございません」は「申し訳ありません」の丁寧な表現
- 厳密にはどちらも間違った日本語
- 「申し訳なく存じます」が正しい表現
「申し訳なく存じます」という正しい日本語がわかったとはいえ、「申し訳ございません」も「申し訳ありません」も使い慣れた表現ですよね。
どちらかというと「申し訳ないと存じます」よりも一般的です。
なので、明日からメールや手紙で「申し訳ないと存じます」に変えてもしっくりこないのではないでしょうか。そこでなんとか良い解決法はないものかと調べてみたところ・・・・・・

ありました!!
それは先ほどの「非分離不可算の法則」を応用する方法です。
「非分離不可算の法則」に従うと、「申し訳ない」が一つの言葉なので「申し訳ございません」が誤った日本語になるいう考え方でした。
では、「申し訳」を1つの名詞として考えてみてはいかがでしょうか。『申し訳なんて名詞あるのかよ・・・』と思うかもしれませんが、
「そんな恥知らずなことをしたらご先祖様に申し訳が立たない。」
あまり使うことはありませんが、日本語としては成立しますよね。
そこで「申し訳」を一つの言葉として考えれば、「申し訳ございません」も「申し訳ありません」も正しい日本語として通用します。私たちを縛ってきた「非分離不可算の法則」にも文句は言わせません笑
まとめ: 違いよりも大切なこと
「申し訳ございません」と「申し訳ありません」の違いはなんだろう・・・とふと思って調べていたら、いつの間にか、日本語の文法のお話になったり、難しそうな法則が出てきました笑。
調べる前はまさかこんな結果になるとは思ってもみませんでしたが、おかげで一つ勉強になりました。
ただ、言葉の違いよりも使う側の気持ちの方が大切だという意見も多く見られました。確かに「申し訳ございません」でも「申し訳ありません」にしても、言い方によって相手の捉え方は違いますよね。
違いに気を取られてぎこちない言葉遣いになるなら、間違っていても敬意が伝わる言葉を「正しい」言葉と私は思いたいです。
あなたはどう思いますか?
よろしかったら↓のコメント欄でコメントで教えて頂けると幸いです。
分かりやすかったです!調度探していたので助かりました~✨記事にしてくださってありがとうございます!
ゆっちーさん、
そういって頂きとてもうれしいです。
普段から使い分けが気になっていたので記事にしてみました。
こちらこそコメントありがとうございます。
申し訳を名詞とするなら正しくは”申し訳がありません”になるのでは?
それともくだけて略されたのでしょうか。
ご指摘ありがとうございます!
名詞なので、もともとは『申し訳がありません』のはずですね。
それから”が”が省略されるようになったようです。